住宅の補助金というと、家を建てる人のためのもの、というイメージが強いようです。実際には、いまお住まいの家のリフォームこそ、制度が手厚い分野です。なかでも省エネ改修──窓、断熱、給湯器まわりは、ここ数年ずっと支援の中心にあります。
「うちは新築じゃないから関係ない」と思っていた方が、内窓の設置で思わぬ額の支援を受けられた、ということが普通に起きています。
対象になりやすい工事
- 窓まわり — 内窓(二重窓)の新設、サッシやガラスの交換。住まいの熱の出入りは窓がいちばん大きいので、制度上も重点分野です
- 断熱材 — 壁・床・天井への断熱材の施工
- 給湯器 — 高効率給湯器への入れ替え
- そのほか — 耐震改修、手すりの設置や段差解消といったバリアフリー改修は、自治体の制度として設けられていることが多い分野です
省エネ改修の制度は、工事の内容ごとに単価が決まっている形式が主流です。「この規格の内窓を1か所つければいくら」という積み上げ式なので、見積書の段階でおおよその支援額が計算できます。大規模なフルリフォームでなくても、窓数か所だけの部分的な工事で対象になる制度もあります。
金額のイメージとして、たとえば内窓の設置なら、窓の大きさと断熱性能のグレードに応じて1か所あたり数万円、大きな掃き出し窓で性能の高い製品なら1か所で10万円前後の補助が受けられる制度もあります。リビング・寝室・洗面所で計5か所つけて補助が20〜30万円台、というのが「思ったより出た」とおっしゃる典型的な形です(単価も要件も年度で変わります)。
実務の注意も2つだけ。ひとつは、対象になるのがメーカーの型番単位で登録された製品に限られる制度が多いことです。見積書に「内窓一式」ではなく型番まで書いてもらうと、対象かどうかの確認がすぐできます。もうひとつは、工事前の写真の提出を求める制度があること。工事が終わってからでは二度と撮れませんので、着工前の「ビフォー」だけは撮っておく──施主側で覚えておいて損のない、いちばん簡単な実務です。
リフォームでも「順番」は同じです
以前のコラム「住宅の補助金は「契約する前」が勝負です」で書いたことは、リフォームでもそのまま当てはまります。契約・着工の前に申請が必要な制度があること。国と自治体の制度で併用できる組み合わせとできない組み合わせがあること。予算の上限に達すると受付期間内でも締め切られること。制度の名称も単価も年度ごとに変わること。
リフォームで特有なのは、事業者経由で申請する制度の存在感が大きいことです。登録事業者が申請を代行する仕組みの制度では、施主が自分で書類を書く場面はあまりありません。その場合はお任せで大丈夫です。当事務所にご相談いただく意味があるのは、その事業者さんが扱っていない自治体独自の上乗せ制度がないか、複数の工事でどの制度の組み合わせが有利か、という部分の確認です。工務店さんから「何も説明がなかった」からといって、使える制度がないとは限りません。
見積書ができたら、診断のタイミングです
当事務所の制度診断は無料です。工事の内容が分かるもの(見積書や工事内容のメモ)、お住まいの市区町村、契約・着工の予定日をお知らせいただければ、使える可能性のある制度を名称・条件・金額の目安・期限の一覧にしてお渡しします。すでに事業者さんが代行している分と重複しないように切り分けます。
交付の可否は自治体や事務局が決めるものなので、必ず受けられるとはお約束できません。使える制度が見当たらない場合は、そのままお伝えします。それでも、「工事が終わってから制度を知った」といういちばん悔しいパターンだけは、確認ひとつで避けられます。
見積りを取ったら、ハンコの前にいちど。ご相談はお問い合わせフォームから承っています。
出典・参考(いずれも行政機関の公表資料です)
- 先進的窓リノベ2026事業環境省(事業公式サイト)
- 子育てグリーン住宅支援事業 事業概要国土交通省(事業公式サイト)
- 子育てグリーン住宅支援事業について国土交通省
本コラムは制度の一般的なご説明であり、特定の事案に対する法的助言ではありません。個別の事案についての法律判断・見通し、示談交渉、裁判手続の代理は行政書士の業務範囲外となりますので、必要な場合は提携の弁護士・税理士・司法書士をご紹介しています。
記載内容は執筆時点の情報にもとづいています。制度・運用は変わることがありますので、実際のお手続きの前に最新の情報をご確認ください。
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