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SUBSIDY蓄電池補助金の制度一覧区分ごとの要件・補助率・上限額
「蓄電池の補助金」と一口に言っても、中身は別々の制度の集まりです。
どこに置くのか、出力はいくつか、何に使うのか。この三つで当てはまる事業が変わり、補助率も上限額も公募の時期も変わります。ここでは実務でよく検討する制度を区分ごとに並べ、数字と条件をそのまま書き出しました。2026年8月6日時点の公開情報にもとづく整理です。
01まず、どの制度に当たるかを決める
経済産業省・資源エネルギー庁の「再生可能エネルギー導入拡大・系統用蓄電池等電力貯蔵システム導入支援事業費補助金」が、この分野の中核です。執行団体は一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)で、目的・設置場所・出力に応じて事業が枝分かれしています。
枝分かれの分岐点は、次の三つです。ここが決まらないと、そもそも読むべき公募要領が決まりません。
どこに置くか
電力系統に直接つなぐのか、需要家側(工場・事業所の構内)なのか、再エネ電源に併設するのか。この一点で事業が分かれます。
PCSの合計出力
蓄電池PCSの合計出力が100kW以上か未満か。令和7年度補正から、需要家側はこの線で「大規模」と「小規模」に分かれています。
何に使うか
調整力としてのディマンドリスポンス(DR)に活用するのか、自家消費や非常時の備え(BCP)なのか。求められる契約や報告が変わります。
なお全体の予算規模は、系統用・再エネ電源併設・大規模業務産業用を合わせて616億円規模とされ、うち2026年度(初年度)分として約80億円が配分されていると報じられています。
※制度の切り分けを取り違えると、申請の入口そのものが違ってしまいます。設備の仕様がまだ固まっていない段階なら、仕様の決め方から補助の区分に合わせて設計できる余地があります。
02系統用蓄電システム等導入支援事業(令和7年度補正)
電力系統に直接つないで充放電する、いわゆる蓄電所を対象とする区分です。土地を取得して設置し、電力市場等を通じて調整力として活用する事業では、ここが本命になります。
公募の開始を待つあいだにできる準備は、はっきりしています。ここを先に潰しておけるかどうかで、公募が始まってからの余裕がまるで変わります。
- 中小企業に該当しない場合は、GXフューチャー・リーグの会員手続き。所定の手続きと、上記2点の提出が必要です。
- GビズIDプライムの取得。申請はjGrantsによる電子申請で、アカウントの取得に数週間かかります。
- 用地の権利関係の整理。売買契約の状況と、農地転用許可の見通し。
- 系統連系の申込状況と、接続検討の結果。技術面は電気の専門事業者の領域ですが、申請書類には結果を書く欄があります。
※中小企業に当たるかどうかで対応が変わります。まずそこの確認からおすすめしています。
03再エネ電源併設蓄電システム等導入支援事業
太陽光・風力等の発電設備に併せて蓄電池を設置する場合の区分です。出力制御への対策と、FIP制度への移行にともなう市場統合の促進が目的に据えられています。
※既設の太陽光に後から蓄電池を足す計画でも、併設型として申請できる場合があります。発電設備側の条件と蓄電池側の出力・容量の条件を両方満たす必要があるため、既存設備の仕様書を見ながらの確認になります。
04大規模業務産業用蓄電システム等導入支援事業(令和7年度補正)
高圧以上の需要側に設置する、比較的規模の大きい蓄電池が対象です。工場や大型施設の構内に置いて、調整力としてのDRに活用するケースが典型です。
この区分でとくに注意していただきたいのが、対象になる経費とならない経費の線引きです。用地の取得から始める計画では、対象外の費用がまとまった額になることがあります。
対象になる経費
設計費(実施設計費のみ。基本設計費は対象外)。設備費(セル、モジュール、BMS等の電池システム制御部、PCS等の電力変換装置、蓄電システム制御装置、空調・筐体・分電盤等の付帯設備)。工事費(設置に係る必要最低限の工事)。
対象外の経費
土地造成・フェンス工事、受変電設備、保護継電器、連系工事費。これらは補助の対象に含まれません。見積書の段階で切り分けておかないと、資金計画が後からずれます。
05小規模業務産業用蓄電システム導入支援事業(令和7年度補正)
従来の「業務産業用蓄電システム導入支援事業」が、令和7年度補正からPCS合計出力100kW未満という要件を加えて名称変更されたものです。2026年8月6日時点で公募中の制度です。
前年度からの変更が大きい制度です。古い資料の数字を前提に事業計画を組んでいると、実際に受けられる額と差が出ます。
- 対象設備に「PCS合計出力100kW未満」の要件が追加され、名称が変更されました。
- 1申請あたりの補助上限額が 3億円から1,500万円に引き下げられました。
- 補助金基準額が 3.8万円/kWh から 3.75万円/kWh に引き下げられました。
- 目標価格が 12万円/kWh から 11.9万円/kWh に引き下げられました。
- 設備要件に JC-STAR★1の取得等のセキュリティ対策が新たに追加されました。
また、DRに関する要件を満たす必要があります。いずれかの型を選んで、少なくとも2028年3月31日まで継続することが求められます。
- 【共通】DR対応期間中(少なくとも2028年3月31日まで)の実施状況報告に同意できること。
- 【アグリ型】蓄電池アグリゲーターとDR契約を締結し、少なくとも2028年3月31日まで継続すること。
- 【小売型】小売電気事業者が提供するDRメニューに加入し、少なくとも2028年3月31日まで継続すること。
※交付決定が随時である一方、予算額そのものは大きくありません。導入時期が決まっているなら、早めの申請を前提にスケジュールを組むほうが安全です。
06そのほかの関連制度
導入支援事業
07どの制度にも共通する、二つの落とし穴
制度ごとの数字より先に押さえていただきたいのが、この二つです。どちらも後から取り返しがつかない種類のものです。
交付決定前の着工
国の補助金は、交付の決定より前に契約・発注・着工した設備を対象外とするのが原則です。工期を心配して先に発注したために、その分がまるごと対象外になる——この分野で最も損失の大きい失敗です。いつから発注してよいのかを、工事会社とも共有できる形で決めておく必要があります。
電子申請アカウントの準備不足
国の補助金は jGrants による電子申請が原則で、その利用には GビズIDプライム のアカウントが必要です。発行までに数週間かかることがあり、公募が始まってから申し込むと締切に間に合いません。ご相談の初期に、まずここから着手することをおすすめしています。
そしてもう一つ、土地から取得して設置する計画では、許認可のスケジュールと補助金のスケジュールが噛み合うかどうかが最大の論点になります。
登記地目が田や畑であれば農地転用許可(農地法4条・5条)が必要ですし、一定規模以上の造成であれば都市計画法の開発許可が絡みます。太陽光や蓄電池の設置について独自の土地利用調整条例を設けている自治体もあり、その場合は都道府県の許可とは別に、市町村との事前協議を先に済ませておく必要があります。
とくに農地の手続きには独特のくせがあります。農業委員会の総会は月に一度で、書類の締切は総会より前。締切を一日過ぎれば審議は翌月です。農用地区域(いわゆる青地)に入っていれば、転用の前に区域からの除外を申し出る手続きが必要で、この受付が年に一、二回しかない自治体では、それだけで半年から一年単位の話になります。
許認可の所要期間を織り込まずに補助金のスケジュールだけで動くと、「交付決定は取れたが着工できない」あるいは「先に着工してしまい補助対象外になる」という事態が起こり得ます。当事務所が農地転用・都市計画法許可と補助金を同じ窓口でお引き受けしているのは、ここに実際の価値があるからです。
※測量・分筆は土地家屋調査士、所有権や地目変更の登記は司法書士、建築物の設計は建築士、電気工事および系統連系の技術的な協議は電気の専門事業者の業務範囲です。必要な場面では提携先と連携し、当事務所が全体の進行を取りまとめます。
08当事務所にご依頼いただけること
- 制度の調査レポート。国・都道府県・市区町村の制度を洗い出し、要件・補助率・上限額・公募時期・対象経費を一覧にします。それぞれについて、根拠となる公募要領や交付要綱の該当箇所を示します。「どこにそう書いてあるか」まで残しておくと、社内の説明でも金融機関との話でも効きます。
- お手元の資料の検証。すでに他社から受け取っている制度資料について、公表されている公募要領と突き合わせ、金額や要件にずれがないか、抜けている条件がないかを確認します。上限額が改定されていた、対象経費に含まれないものが含められていた、といったずれは実際に見つかります。
- 工程表の作成。補助金の締切と許認可のスケジュールを、一枚の工程表に並べます。いつまでに何を出すか、いつから発注してよいか、どこで詰まりうるかを日付で書き込みます。
- 申請書類の作成。補助金の申請書と事業計画、および設置予定地に必要な許認可の申請書類。GビズIDプライムの取得やjGrantsでの電子申請の準備も含みます。
- 土地の法令調査。候補地の地目・区域区分、農用地区域に入っていないか、自治体独自の条例があるかを調べ、書面でご報告します。調査・リサーチ資料の作成も併せてご覧ください。
※表示のない追加報酬をいただくことはありません。
※採択や許可を条件とする成功報酬型の設定については、制度の規定で認められない場合があります。ご相談の際にご説明します。
※サービス全体の流れは蓄電池・再エネの許認可+補助金サポートのページをご覧ください。
09よくあるご質問
自社の計画がどの区分に当たるか、どう判断すればよいですか。
補助金の上限額はいくらですか。
土地の造成費やフェンスの工事費は補助の対象になりますか。
GXフューチャー・リーグの会員登録は必ず必要ですか。
電子申請の準備はいつから始めればよいですか。
いくつかの補助金を組み合わせて使えますか。
ここに書かれている金額や期間は、いま現在も有効ですか。
補助金は必ず採択されますか。
本ページの位置づけと、当事務所が行わない事項
本ページは2026年8月6日時点の公開情報を整理したものであり、制度の内容を保証するものではありません。公募要領は回次ごとに要件・補助率・上限額が変わります。実際の申請にあたっては、各制度の最新の公募要領を必ずご確認ください。
当事務所は行政書士として、官公署に提出する書類および権利義務・事実証明に関する書類の作成と、その作成に関する相談を行います。測量・分筆は土地家屋調査士、所有権移転や地目変更の登記は司法書士、建築物の設計・工事監理は建築士、電気工事および電力会社との技術的な協議は電気の専門事業者、税務申告および税務相談は税理士の業務範囲です。取引先・地権者・近隣との紛争、契約をめぐる交渉の代理は弁護士の業務範囲です。必要に応じて提携の専門家をご紹介します。
補助金の採択、許可の取得をお約束することはできません。また、事実と異なる内容の書面を作成することはできません。要件を満たしていないと判断した場合は、着手前にその旨をお伝えします。
CONTACT
話したことは、消えていく。
書面にしたことは、残りつづける。
「うちはどの区分に当たるのか」という一言からで大丈夫です。初回のご相談と初期調査、お見積りは無料です。
補助金・農地転用・許認可などのご相談はお問い合わせフォームで承っています。
TEL 050-5051-1325(官公庁・警察署からのご連絡用)
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